皮膚科のニキビ跡治療

ニキビ跡が皮膚科でも治らない場合の方針のたて方


ニキビと同様に「ニキビ跡を治したい」というご相談も多く頂きます。

  • 美容皮膚科に通っていますがニキビ跡が治らずニキビも出ます
  • レーザー治療したのにニキビ跡は消えないし、赤いニキビもできます
  • 皮膚科でピーリングにも通ってますが、2年間ニキビ跡は治りません
  • 鏡もみれません。人と話すこともあまりできなくなりました

みなさん美容治療などを頑張っていらっしゃいますが、思うような結果にはならないとお悩みです。

もし、あなたもニキビ跡に悩み、美容治療を続けているのに思うような変化が無かったり、次々に新しいニキビができて追いつかないような状況なら、一度、問題の背景からニキビ跡を考えてみましょう。

「ニキビ跡」と「治らない」は、適切な問題意識か?

これはニキビ跡に限らないことですが、気になる症状があると、どなたも「治したい」と考えてしまいます。

「気になる症状が治れば、肌がキレイになる」という前提があるからです。

でもニキビもニキビ跡も、それを「治そう」と考えても、上手くいかない場合があります。その場合は、問題の見方を変える必要があります。
ニキビとニキビ跡を繰り返す

なぜなら、肌そのものは「静的・固定的」なものではなく、常に細胞が入れ替わる「動的なシステム」だからです。

単に気になる症状を「固定的なものを取る」というイメージで考えるなら「治す」という見方もできますし、それで解決となります。
が、実際にはニキビもニキビ跡にしても「出続けている」と解釈するほうが、悩みが長期化している場合は、実際の状態にマッチします。

ニキビが続きやすい肌

ニキビは簡単にまとめてしまえば「毛穴がふさがり、皮脂が肌の表面に出れず、ニキビ菌の増殖・炎症」という条件が重なる状態です。

毛穴が塞がるのは、肌の表面のバリアである角質層が毛穴をふさぐためです。

肌の表面は角質層という0.02ミリほどの薄いバリアで覆われています。角質層には水分をかかえるアミノ酸、細胞の隙間を埋める細胞間脂質、表面を覆い細菌のバランスを調整している皮脂膜があります。

ニキビと角質層の状態
角質層は毛穴の中の方までつながっていて、これが正常なバリアの状態を維持していれば、毛穴をふさぐようなことはありませんが、乾燥や刺激など様々な要因でバリアに問題が起きると、急いで表面を作ります。

このような状態になると、角質層は毛穴をふさいだり、つまらせることになり、ニキビや角栓などのトラブルの原因になります。
(参照:ニキビ・ニキビ跡解消のコツ大人ニキビの原因と、それを知っても治らない理由

ニキビ跡は傷跡

また、ニキビ跡は、この時にできる傷跡のようなものです。とはいえ毛穴・皮脂腺の深さはせいぜい1.5ミリ程度ですから小さな傷跡です。

傷の治癒とニキビ跡が残らないプロセス
傷はまず炎症を起こし傷の中を殺菌し、次に血管やコラーゲンなどを作り、キレイに治ります。

でも正常な角質層を維持できていない肌では、刺激にさらされやすく、また刺激に対する反応も強い状態です。このような状態の肌では、治癒のプロセスがスムーズに行われず、ニキビ跡が残りやすくなります。

肌によっては、刺激になるようなニキビ治療・ニキビ跡治療を行うことで、このプロセスが上手く機能せず、悪化していくリスクがあります。

いずれの場合も、肌が丈夫なバリアを維持できているなら、一時的な肌トラブルに過ぎません。実際ニキビは人口の9割ほどが経験するにもかかわらず、ほとんどの人は悪化や長期化やニキビ跡が残ることもなく、すぐにキレイに治ります。
(参照:ニキビ跡の色素沈着を、清潔感のあるスッピン肌に変えるには?ニキビ跡の赤みが残る治し方と、自然な肌色に回復できる方法の違い

「治そう」として悪化する

したがって、これらの収束や治癒がスムーズに行われる肌では、問題は肌が勝手に解決してくれます。

でも、もともとバリアを正常に作れない場合や、そのような肌に過激な治療や刺激を与えると、このような流れがかえって悪化することもあります。

その結果、長々と炎症が続き、ニキビの繰り返しや、ニキビ跡が残りやすくなり、また、それが長期化しやすい傾向があります。

「皮膚科でのピーリングで悪化した、美容皮膚科でレーザーを受けても治らない」などのご相談をされる方の多くはもともとバリアに問題があり、同時に過激な治療を受けることで、肌に刺激を与えていることが多くあります。
(参照:皮膚科でもくり返す、しつこいニキビを根本的に止める方法

ある程度、丈夫なバリア構造を形成維持できる肌では、それらの治療法は効率的に症状を治療し、なおかつ肌は自力で修復しますので、リスクより効用が大きいと言えます。

でも、そこにミスマッチがある場合、肌が「治そう」とする状態を阻害したり、無用な刺激で「治そうという段階を長引かせる」ことで、なかなか思うように解消しなくなっている可能性もあるのです。

(参照:ニキビ跡治療より、ニキビ跡が自然に消える肌になる選択ニキビ跡の色素沈着の対策。レーザーでもダメな場合の解決法

ニキビ跡を効率よく解消し、ニキビのくり返しを止めるには

長引くニキビやニキビ跡を効率よく解消するには、肌質の問題も含めて、はじめの一歩を間違えないことが大切です。もしあなたが、「キレイになりたい、改善したい」と強く思うなら、これは非常に重要なポイントになります。

なぜなら「ニキビ跡が残りやすい肌」に、「ニキビ跡が残るような治療」を行うことは、効率が悪いだけでなく、肌にとってのリスクが高いからです。

肌に合わない方法なら、何度治しても、いつまでたっても、ニキビ・ニキビ跡の悪循環から抜け出すことにはなりません。

逆に正常なバリア構造と、スムーズな治癒のプロセスを再現することができれば、余計なリスクを負わずに肌をきれいにすることができます。

まずはWEBカウンセリングで、トラブルが続く根本的な原因をさぐり、正しい対処を行うことが、問題解決の第一歩になります。

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2014年7月14日17:06 / 投稿者:kazuyuki terada