FDAによるRFマイクロニードリング機器に関連する安全性警告

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ニキビ跡治療として人気のあるRFマイクロニードリングですが、2025年10月15日、米国FDA（食品医薬品局）が、これら機器に関連する深刻な有害事象が報告されているとして、消費者、患者、医療提供者に対し安全性警告を発表していますので、ご紹介。

Potential Risks with Certain Uses of Radiofrequency (RF) Microneedling – FDA Safety Communication

FDAの報告するRFマイクロニードリングの事故例

FDAは、皮膚の外観改善目的（しわ治療、肌の引き締め、リサーフェシングなど）で使用された際に報告されている事故例として

• 火傷（熱傷）: 皮膚の深層に及ぶ熱傷。
• 瘢痕（傷跡）: 治療が困難な傷跡が残るケース。
• 皮下脂肪の減少（脂肪萎縮）: 意図しない脂肪の減少により、顔にくぼみやへこみが生じる。
• 顔面の変形（Disfigurement）: 外観が変わってしまうほどの変化。
• 神経損傷: 顔面の感覚麻痺や痛み。

を挙げています。
また、これら事故に対する治療のため、さらに外科的な処置や追加の医療介入が必要となったケースも含まれているとのことです。

また、RFマイクロニードリングは「美容トリートメント（cosmetic treatment）」ではなく、「医療行為（medical procedure）」と強調しています。日本では流通していないと思いますが、家庭用のRFマイクロニードリングは使用すべきではないとも。

関連して米国皮膚科学会（AAD）の見解

上記、FDAの警告を受け、米国皮膚科学会（AAD）も2025年10月16日に声明を発表しています。

Statement on the FDA Safety Briefing about Radiofrequency Microneedling Risks

AADはFDAの警告を認識、患者の安全が最優先であると見解を述べています。

これらの施術を安全に行うには、皮膚の構造、機能、顔の解剖学（神経や筋肉の位置）に関する深い医学的知識が必要であると指摘。

合併症のリスクを最小限に抑え、万が一合併症が発生した場合に適切に対処できるのは、「認定皮膚科医（Board-certified dermatologist）」であると強調しています。

マイクロニードルを避けるべき人は誰ですか?

また、以下ではこの治療を「避けるべき」ケースも紹介されていました。参考まで。

Microneedling can fade scars, uneven skin tone, and more

“ほとんどの人やあらゆる肌の色の人にとって安全ですが、すべての人に適した治療法はありませんが、次の場合、マイクロニードルは使用しないでください。”

• 治癒が遅い、または治癒が不十分
• ケロイドと呼ばれる隆起した傷跡がある(または持っていた)こと
• 病状や投薬により免疫力が低下している
• マイクロニードルを希望する部位の皮膚がんの治療を受けている
• 放射線治療を受けている

“マイクロニードルを行ってはいけない場合もあります。皮膚科医は、次のような場合は治療を待ちます。”

• 日焼けしているか、最近太陽の下にいた
• 皮膚感染症
• 痛みを感じる、膿を含む、または皮膚の奥深くまで入り込むニキビ
• 重度のにきびを治療する薬であるイソトレチノインを服用している(または服用している)こと
• 皮膚科医がマイクロニードルで治療する前に、日焼け、日焼け、感染症、またはニキビが治まるまで待つ必要があります。
• イソトレチノインを服用している場合は、最後の錠剤を服用してから少なくとも1か月が経過している必要があります。

RFマイクロニードルでも解消しないニキビ跡は

ニキビ跡治療は「治療自体が傷痕を治す」とイメージされがちですが、仕組みとしては「傷痕を計画的に肌を再度傷にし、この傷がキレイに治癒することを期待する」というものです。（参照：ニキビ跡治療とポテンツァ）

傷つけた後の肌が、期待通り「以前の傷跡ごとキレイに治癒」すればいいのですが、上記のようなリスクもありますし、また事故は無くても「今回付けた傷が治っただけ」といったこともご相談ではよくあります。
まずはカウンセリングフォームからご相談ください。