ニキビ治療アプリから医療費自己破産の話まで(アメリカ)


有名病院のニキビ治療・対処を自分でするためのアプリ?

まずはBBCニュースで見かけました。元記事はこちら。
A high-tech solution to eliminate acne

も少し詳細なものが以下にありました。

ScanZ Mobile Acne Scanner Helps Teens Track Zits

以下本分翻訳。

ニュージャージー州の会社「MySkin」は、人々が自分のニキビを記録・追跡することを助けるためのスマートフォンに接続して使う「スキャンZ スキンイメージングデバイス」を開発しています。同社は先週のTechCrunchで、混乱の中で製品を発表し、さらなる製品開発の資金調達のためインディゴーゴーキャンペーンを立ち上げている。

スキャンZは、異なる波長の光を肌に当て、そしてニキビのイメージを補足するという企画の、特許を取得したデバイスである。収集されたデータは、ニキビを解析する画像処理アルゴリズムを使用して、スマートフォンアプリに送信される。

ユーザーの皮膚のニキビをスキャンした後、このアプリは、ユーザーにダイエットやスキンケア製品に関する一連の質問を尋ねます。アプリは、その後治療勧告を提供するだけでなく、肌の状態に対処する皮膚科医の手順を再現しますが、にきびが消えたときにも予測するメイヨークリニックのアルゴリズムを使用しています。

このアプリはまた、継続的に、ユーザーの全体的なにきびの問題とスキンケアの習慣を追跡し、時間の経過とともに賢くなり、推薦事項を提供します。スキャンZは249ドルの小売価格に設定され、子供たちがニキビから自由になりたい若者の親を対象としています。

実はアメリカの自己破産の原因の6割を占めるのが…

セルフメデュケーション?的な考え方ですね。実際肌は自分で扱えますし、表面は死んだ細胞ですのである程度はそういう方法で治療を行うほうが「効率的」ではあるのでしょう。

ニキビに限らず、のお話になりますが、アメリカの医療制度は日本のように国民皆保険ではありません。各個人が自分で保険会社と契約し、保険料と治療費を負担することになります。またアメリカでは医療訴訟が多く、医療費にそのリスクヘッジも含まれるため、なにかと医療費が高騰し、同時に「自分のことはできるだけ自分で」という結果にもなるのでしょう。


(マイケル・ムーア監督「Sicko」)

アメリカでは自己破産が多い・無駄遣いをする消費者が多いという印象もありますが、実はアメリカの自己破産の原因は、クレジットカード破産ではなく、6割が医療費を支払えなくなった結果だそうです。ネットでは「検査入院1泊で500万円」「保険加入でも数十万円は自己負担」「保険会社がOKを出さないと手術が止まる」「GDP世界1位なのに乳幼児の死亡率が途上国レベル」「年収2000万円以上の人でも破産」など散見しますが、まあ嘘でもないのでしょう。

さっさと退院してね。

また、アメリカは治療費前払いで、保険会社に定められた「病気と治療期間・コストの取り決め」に則して、治療費が保険会社から病院に前払いされるそうです。

そのため、もし追加コストが必要になっても、それは超過分として病院が負担。逆に早期回復して治療費が少ないと病院の利益となるので、早期退院が多くなるそうです。「さっさと退院させられる」という話が多いのはそういう面もあるのですね。医療に関しては「自助独立の精神」よりも、こういった「台所事情の結果のセルフメデュケーション」なのでしょうけれども、日本は医療保険制度を守り通せるのでしょうか?

アメリカのニキビ治療やニキビケア

アメリカからやって来るニキビ治療に、比較的過激な対症療法が多い背景には、こういったアメリカの医療政策の影響も関係あるかもしれません。

ちなみにハンガリー出身のアメリカの経済学者であるジョセフ・シュンペーターは「創造的破壊」と言って、「古いものをこわせば、新しいものが!」と言います。私はアメリカは文化的にこの考え方を選好しやすいのではないかと思っていますが、「皮膚には関係のない話」です。

皮膚は古い肌をこわせば、新たな肌を再生しますが、それが丈夫で健康できれいな肌とは限りません。人体と経済思想は分けましょう。

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2013年11月21日15:20 / 投稿者:kazuyuki terada