10代の肌の変化とニキビ菌・皮膚細菌叢の変化

10代の肌の変化とニキビ菌・皮膚細菌叢の変化


マサチューセッツ工科大学(MIT)の研究者チームによる、10代の皮膚の細菌バランスの変化と、ニキビ予防に関連する、観察研究がありました。

顔のバクテリアの研究は、健康な肌を促進するプロバイオティクスにつながる可能性があります Study of facial bacteria could lead to probiotics that promote healthy skin : MIT NEWS)

顔の肌表面の菌のバランス

近年では、特に肌や腸など、私たちの身体の健康と常在菌の関連について研究が盛んにおこなわれています。

人の肌表面、特に顔の肌表面の細菌はで優勢な菌は「表皮ブドウ球菌(美肌菌と言われます)」と「ニキビ菌」です。これらは成人の顔の細菌の約80%を占めています。

また、それぞれの菌自体も、株によって性質の違いもあります。

十代は昔から「ニキビができる年ごろ」とは言われますが、大半は多少できてもスムーズに消え、でも、一方では悪化や長期化を伴う人もいます。
じゃあ、この二者の「菌のバランスの違いは?」と言ったところです。

思春期のニキビ菌の入れ替わりは?

いわゆる思春期になると、皮脂量が増加し、この時期、顔の皮膚の細菌の密度が高まります(1cmあたり10,000倍以上に増加)。
この時ニキビ菌・C.acnesの系統が増える傾向がある→つまりこの期間に「流入率」があがるということです。

その後、成人に移行するにつれ、ニキビ菌のバランスは定着するということです。

研究では結果からも、「プロバイオティクス治療」(有益な菌による治療)は、この年代が良いのではないか?としています。

“思春期には生物の量が増加し、思春期後期には著しく高いレベルが達成されます。最大カウントは成人期初期に達成され、老年期まで一定に保たれ、老年期に減少する傾向が生じます。これらの変化は皮脂の生成と相関しているようです。”

(参考:人間の顔の常在細菌叢の加齢に伴う変化

表皮ブドウ球菌の変動

調査で分かったのは、顔での表皮ブドウ球菌の、個々の菌株の存在期間はおよそ二年。家族間(環境要因)でも伝搬されているわけではなく、個々人の遺伝的な性質や、行為、スキンケアなどで変化しているのではないか?と推測されています。

「ニキビ=ニキビ菌の問題」と思われがちですが、成人してからニキビができ始め、慢性化することもあります。実際には、菌の「バランス」の変化も重要になるのでしょうね。

(参照:弱酸性の肌表面が重要な理由美肌育成に欠かせないニキビ菌

菌だけの問題ではなく

とはいえニキビは「菌だけ」の問題でもありません。

ニキビは毛穴で「肌表面が出口をふさぎ→皮脂が出れず→菌で炎症」といったプロセスで進行します。
なので、ニキビ治療では、殺菌だけではなく、バリアの除去や皮脂抑制等も行われます。

菌ももちろんですが、バランスの回復とその持続が重要なポイントになります。

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2025年5月15日12:00 / 投稿者:kazuyuki terada