ピコフラクショナルでもニキビ跡が治らずニキビ悪化のご相談


ピコフラクショナルでもニキビ跡が治らないし、ニキビが悪化してきた。とお悩みの方からご相談をいただきます。

  • 20代になってニキビが出始め、ピコフラクショナルをしたのですが、白ニキビが増えてしまい、ニキビは顔中に広がっています。
  • 高校生のときから頬全体にニキビができました。これまでにピコシュアフラクショナル、ピーリング、などをしてきましたがなかなか治らず、一時的に少し薄くなった程度です。

ピコシュアに関する相談や質問

ニキビが長期的に慢性化している方では、良くなるはずの最新の医療機器レーザーでも、ニキビの繰り返しが続いたり、一時良くなっても再発したりという経験をされている方も少なくありません。

なぜそうなるか?解決の糸口は?ということを整理していきましょう。

ニキビ発症と慢性化

ニキビは大枠で言えば「肌表面の角質層が毛穴をふさぐ→肌表面に出るはずの皮脂が出口を失う→ふさがり、皮脂がたまった毛穴で菌が増える」というプロセスが、毛穴で起きた結果の状態です。

まず端的にいえば「肌や身体が積極的に作り出すものではなく、結果的にできてしまうもの」です。

ニキビがニキビ跡になる過程

多少おおざっぱですが、ニキビの慢性化は上記を逆算し、「毛穴がふさがり続ける」「皮脂が多く出続ける」「菌が増える状況が続いている」とお考え下さい。
(参照:ニキビ跡が皮膚科でも治らない場合の方針のたて方)

ピコフラクショナルのニキビ治療効果

ピコフラクショナルレーザーは、米国のサイノシュア社製の医療用レーザー機器で、レーザーを肌に当て続けるのではなく、兆秒単位でレーザーを当てたり消したりするという方法で肌に200ミクロンの穴を開け、また肌表面のダメージが最小限のため、これまでのフラクショナルレーザーの治療よりも、ダウンタイムが少ないなどのメリットがあるとされています。

これにより傷ついた肌は、傷の再生を始めますので、ニキビ跡だけでなく、シミ消しに使用したり、しわなどの再生を促すということです。

“入れ墨や良性の色素性病変、ニキビ跡、しわ、皮膚の活性化治療を安全かつ効果的に除去するための最初で唯一の審美的なピコ秒レーザーです。”

(参照:サイノシュア社ピコシュア

ニキビ跡はニキビが治った跡

「ニキビ跡を治す」ということを、どう考えるかにもよりますが、まずニキビはふさがった毛穴の中で炎症が起き→その炎症で毛穴周りが傷つき→その傷痕がニキビ跡というものです。

したがってニキビ跡は「ニキビが治った跡」で、治り方がキレイじゃない状態とも言えます。

そのためほとんどの「ニキビ跡治療」は、ピコフラクショナルに限らず、レーザーやダーマローラーなども、「もう一度傷にする→肌が傷の再生をせざるを得ない状態に追い込む」という形になります。

誤解をされている方がいますが、「肌をモリモリさせる光」が出てくるわけではありません。

そのため、傷の修復がスムーズにできない肌では、回数に関わらずキレイに修復できない=「治らない」という認識でのご相談になります。

(参照:フォトRFでもニキビがくり返し、ニキビ跡も残るご相談フラクショナルco2レーザーでもニキビ跡が残りニキビも続く)

何故ニキビが増えたのか?ニキビは治らないか?

これもピコフラクショナルに限りませんが、レーザー治療は基本的に「肌を傷つける → 肌は傷を治そうと努力する」という方法になります。(そのため宣伝では「安全性」の強調が重要になっているのかと思います。)

方法や出力、そして対象になる肌の反応の強さによって、やけどや傷を負わせることにはなるので、これらの刺激に対して、肌は様々な反応を起こします。いわゆるダウンタイムの状況です。

この時に、肌表面が厚くなって毛穴をふさげば、毛穴はニキビになります。
逆に熱により硬く詰まった皮脂が柔らかくなり、ニキビが治るという話もありますし、多くの場合、他の治療(ビタミンAなどを用いた)などもされることが多いため、何が効いたかはわからないけどニキビは治る、ということはあると思います。

ピコフラクショナルはニキビ慢性化を解決したり、肌をキレイにするとは限らない

いずれにしても、ニキビを構成するのは「皮膚の表面、皮脂、常在菌」といった、誰の肌にも普通に存在するものです。
レーザーを浴びてもこれらは存在しますし、存在しなければなりません。

ピコシュアでもニキビが続き、跡が残る理由

そして肌が正常なバランスを維持できないままで、ニキビ形成の要因が重なると、ニキビは出続けます。

またニキビ跡の治療でも「思ったように再生」すればいいのですが、肌をわざと痛めて、肌の治癒を期待するとなると、期待通りにいかない場合や、それができる肌なら、ニキビの段階で痕が残りにくかった可能性も考慮する方が良いかと思います。

ピコフラクショナルでも治らないニキビやニキビ跡の解消には?

ニキビやニキビ跡のような目立つトラブルの場合、どうしても「治す」方向で考えてしまいます。「治して悩みから解放」されたいと思うことは、不思議なことではありません。

ピコフラクショナルレーザーは、今までのやや過激なレーザーよりも、安全性が高く、ストレスも少ない方法とされています。

そして実際、大半の方はそれで問題なく治って解決しているんだろうと思います。

しかし、「何度治しても出続ける」「治療法を変えてもできる」というようなケースでは「慢性化の解決」が必要です。

そのためには肌のバランスの回復が必要で、これは無理に肌を痛めて、回復を促すこととは別の考え方になります。

そして、その方が無理なく肌のバランスを改善させていく方が、安全で効率的な問題解決にもなりうるのです。

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2020年12月5日13:48 / 投稿者:kazuyuki terada