エステティシャンのニキビの悩み

エステティシャンなのにニキビができる…というご相談


美容の仕事なのに、ニキビができる。というご相談があります。

  • フェイシャルエステティシャンなんです。自分の肌がこんな状態で、仕事にも自信が持てない状態です。
  • グリーンピールという施術をしてますが好転反応なのか更に出る頻度が増えて、もぅ肌を気にせずにはいられません。
  • エステティシャンですのである程度の知識はありますがお手上げ状態なのが正直な気持ちです。

エステティシャンからのニキビのご相談

でもニキビ自体は肌の調子が崩れれば、程度の大小はあっても誰でもできおかしくない肌トラブルです。

ところが医療であっても、美容であっても「治そう」とすることでかえってこじれてしまうケースがあります。また厳しいノルマなどストレスの多い環境の方もいらっしゃると思います。

少しややこしい話ですが、整理していきましょう。

ニキビができるプロセス

まずニキビ自体は

「肌表面の角質層が毛穴をふさぐ→皮脂が肌表面に出れない→ニキビ菌などによる炎症」

といったプロセスや要因が重なった毛穴の状態です。

ニキビのできるプロセス

肌の表面も、皮脂も毛穴も、ニキビ菌などの常在菌も、「誰の肌にも存在するもの」です。

これらが普通の状態では毛穴はニキビになりませんが、複数要因が重なると、ニキビ状態になってしまいます。
(参照:ニキビ・ニキビ跡解消のコツ)

エステではニキビをどう治す?

エステサロンでは「店頭施術によって肌をきれいにする」ことが業務になります。

したがって、ニキビを解消する際も、施術によって「毛穴をふさぐ角質の除去」を行うことが多くあります。医療とは違う方法でのピーリング的な考え方で、「古くなった角質を取る」というイメージのものが多くあります。

ピーリング的な施術によって、毛穴をふさぐ角質やザラザラした感触が除去できれば、ニキビはなくなり、手触りもつるつるするなどの、施術による「効果」を得ることができます。

エステのピーリングでニキビを治す

また「古いバリア」という前提で、しかも荒れていたり、くすみが生じている場合では、新しいバリアに入れ替え、血色も良く、ハリ感も得れれば、気持ちの面でもプラスの満足感を得ることができます。これも店頭の施術にとって大切なメリットになります。

エステでニキビが治らないケース

しかし一方、肌の表面は本来「身体を守るバリア」です。「異物の侵入を防ぐ」ための構造や、機能を優先的に働かせるようにできています。

ある程度以上、丈夫なバリアを形成できる肌であれば、角質の除去、ピーリング行為によってバリア構造を破壊しても、問題が起きることは少ないかと思います(もちろん程度問題ですが)。

しかし、慢性的にバリアに問題がある肌や、過度にバリアを乾燥や刺激にさらす環境にある肌などでは、バリアが壊れたことに対する反応が強くなることもあります。

エステ施術でニキビ慢性化

この反応は、ひりつきやツッパリ感、炎症などの自覚できるものもありますし、また「弱いままのバリアを急いで作る」という自覚しにくいものもあります。

前者は「効果」と感じるものの副作用的なものですし、また後者は「入れ替わる新しいバリア」ではありますが、必ずしも「健康なバリア」とは言えません。
(参照:エステやピーリングで治らないニキビも美肌に変える方法とは?)

そしてこれを繰り返すことで、「慢性的に調子が悪い」「常に敏感だ」という状態になる場合もあるのです。

エステ施術が向く肌、向かない肌

「古い角質」という前提を置いて、それを除去すれば、肌は体を守るために新しい角質のバリアを急いで作ります。そのバリアが一定以上「丈夫な状態」を作れる人は、「リフレッシュした」という結果を得ることができます。

逆に、もともとバリアが弱い傾向があったり、慢性的に弱いバリアを急いで作るサイクルでトラブルを起こしている場合では、「リフレッシュ」が「バリア機能にとってマイナス」にもなってしまいます。

ある程度肌が丈夫で、バリアを「古い:新しい」という枠組みで考えて施術を行ってもうまく行く場合はいいのですが、「丈夫:弱い」で考えないとうまく行かない場合もあります。

エステティシャン(に限らず、美容部員でもたまにありますが)の場合、研修などで短期間に過度なマッサージやパック、そのほか施術などを行って、バリアを損傷させるようなこともあります。これらは仕事なので仕方がない、ということもあります。

ちょっと変な話ですが、「お客様は大丈夫でも、自分には合わない」ということも起きかねないことは意識しておきましょう。

「目的」を明確にしよう

結果的に、「エステ施術が効果的な肌」であれば、エステや美容治療などで症状を治したり、つるりとさせてしまえば、問題は解決します。

でも、肌の表面は常にバリアが入れ替わり続けています。

「肌荒れを治せた」と思っていても、肌がまた荒れやすいバリアを作ってくると、定義上、荒れ続けます。

荒れたバリアが毛穴をふさぐとニキビにもなりますし、炎症やかゆみなどの敏感肌のトラブルなど、バリアが壊れた場合に肌が起こす反応は、肌の美容や健康にプラスになるとは限りません。

このあたりは「ご自身の肌質」や「ご自身の目的」に対して、適切な問題設定と、解決方法を選ぶことが大事になってきます。

エステティシャンは職業柄、企業が提供する知識とサービスを自身で練習する必要も多く、それが自身の肌に合わない場合は、頑張るほどトラブルを拗らせることもありますが、そのような場合はトラブルの「症状」ではなく、自身のバリアの状態を意識しておくことが必要です。
(参照:エステでのニキビ悪化や増加は好転反応?)

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2020年1月9日19:01 / 投稿者:kazuyuki terada