血中ゾヌリン濃度とニキビの関連

血中ゾヌリン濃度とニキビ


食生活とニキビの関係を確認するため、「血中ゾヌリン濃度」の比較調査がありました。

食事と血中ゾヌリンのレベルはにきびの重症度にどのように影響しますか? Dermatology Times

血中ゾヌリン濃度って

「ゾヌリン」とは、おそらくグルテンフリーなどに関心のある方以外は聞き慣れないかもしれませんが、簡単に言えば「腸の壁の透過性」を調整するタンパク質で、「多すぎると腸から余計なものを吸収してしまう」というイメージでいいかと思います。
この腸管透過性の度合いがニキビに影響している可能性があるのでは?というところから研究が始まりました。

これは同時に、生活習慣や食事に関する調査にもなります。

研究者らはまた、食事アンケートですが、牛乳、乳製品、乳糖含有食品、卵、赤身肉、白身肉、魚、野菜、果物、穀類、豆類、オリーブ油、固形油、ナッツ類、ファーストフード、すぐに食べられるデザート、ソフトドリンク、チョコレートなどの食品にも焦点を当てました。

結果としては

  • 平均血中ゾヌリン濃度は、ニキビ群の方が対照群よりもはるかに高かった
  • 血中ゾヌリン濃度とニキビの重症度との間には相関関係はなかった
  • しかし、ニキビ群ではBMI(体格指数)と血中ゾヌリン濃度との間に有意な相関

とのことです。

また、飲酒する人の血中ゾヌリン濃度が高く、ニキビのある男性はニキビのある女性よりも平均ゾヌリン値が高いなどの傾向もみられたとのことです。

食事に関して

食事に関して、”全体的に、にきびのある人は、牛乳(特に半脱脂乳)と高グリセミック指数食品の摂取量が多かった。にきびのある人は、ファーストフード、すぐに食べられるデザート、甘いソフトドリンク、精製されたシリアルをより多く摂取しており、その結果平均血中ゾヌリン濃度が有意に高かった” ともあります。

また、”ニキビ群では、血中ゾヌリン濃度と赤身肉の消費量の間に正の相関があり、これも結果的に血中ゾヌリン濃度の平均値も上昇。チョコレート、特にミルクチョコレートの消費量は、にきびを持つ人ほど多く、そのため平均ゾヌリンレベルも高かった。ニキビの発症年齢、罹病期間、睡眠パターン、生活の質、ゾヌリン値の間には関係は認められなかった”とのことです。

ひとまず腸の透過性の関与はともかく、「赤身肉、チョコレート、牛乳、グリセミック指数の高い食品」がニキビに影響する傾向があるということですね。

(参照:地中海式ダイエット・オメガ3脂肪酸でニキビ軽減低グリセミックダイエットによるニキビ減少の可能性

結果的には

この研究だけでは「血中ゾヌリン濃度の上昇→いわゆるリーキーガット→ニキビ」といった、よく言われる因果関係はハッキリしませんが、研究者らは結果に基づいて、「魚、オリーブ油、野菜、果物、卵、ナッツ類」などの食品をニキビ予防の食事に推奨しています。

これは今までも言われていたようなことではありますが、食事が「腸壁にも皮膚にも」影響することはありえるでしょうし、もちろん「体質の側」に個人差もあるので、特に肌が弱い人は健康的な食事を意識する方が無難なのは自明です。

食事に気を使ってもニキビが治らない。

ニキビ自体は、肌表面のバリア、皮脂、ニキビ菌などの複数要因の結果、毛穴がニキビ化した状態です。

見た目のイメージで誤解されるような「毒素が出ている」ような状態ではないですし、また、それが慢性化するかどうかはさらに別の要因があります。

健康的な食事は有用ですが、「肌表面のバリア、皮脂、ニキビ菌」は、健康でキレイな肌でも、ニキビが慢性化する肌でも作られ続けています。両者の差はどうすれば埋まるのか?

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2025年5月1日12:00 / 投稿者:kazuyuki terada