
オーストラリア、イソトレチノインの新たな安全警告を発行
「オーストラリア医薬品規制当局(TGA)は117件の重篤な精神関連の副作用報告を受け、2023年の調査でこれらの副作用とイソトレチノインの関連性が明確でないものの、注意が必要と判断」との報。
New safety warnings for isotretinoin (Roaccutane)
以下、要約です。
概要
最新情報は、国際的な規制当局がイソトレチノインの精神疾患および性的障害に関する警告を強化した後、2024年に実施されたTGAの安全性調査に続くものです。その結果、製品情報(PI)- 外部サイトそして消費者医薬品情報(CMI)- 外部サイト予防措置として、また国際的な規制上のアドバイスに合わせるために更新。
医療従事者に向けては、以下の兆候に注意するよう記載があります。
- 鬱病
- 精神病行動
- 自殺念慮と自殺行動(まれ)
- 勃起不全を含む性機能障害
- 性欲の低下
- 外陰膣の乾燥
- しびれや無関心を感じる(無快感症)
- 男性の乳房の肥大(女性化乳房)
製品の記載
●自殺念慮・行動リスクの強調
PI、CMIに以下の警告を追加
「イソトレチノインの使用中に、自殺念慮、自殺企図、攻撃的行動、気分の変動が報告されています。患者や家族は、これらの症状が現れた場合、直ちに医療支援を求める必要があります。」(商品名:ロアクタン、アクネテイン、イソテイン、オーラキュア)
その他
他、医療側への推奨事項として「患者の精神疾患歴の評価とリスクの説明」「月一回のフォロー(精神状態・副作用の確認)」。
患者側には「気分の変化や自殺思考が生じたら医師に即時連絡」「避妊」などが挙げられています。
個人輸入での使用は避けましょう
上記も副作用かどうかについて、現状は「関連性が明確でない」としながらも、医師の管理下での使用を推奨されています。自己判断での使用は避けましょう。
(参照:個人輸入のイソトレチノインでも治らないというご相談。 、 イソトレチノインのニキビ治療での副作用等のレポート)
精神疾患に関しては不明瞭なことが多いようですが、元々の作用からも皮膚・粘膜(目や爪も含む)の問題はありえます。
(参照:イソトレチノインで目や爪の副作用)
イソトレチノインでも繰り返すニキビは
イソトレチノインは「良く効く薬」ではありますが、それでニキビが治るのは、他の治療薬と同じく「使用中の効果」です。
そのため「イソトレチノインの服用が終わると再発」「副作用で使えなくなって再発」といったご相談があります。
ニキビの治療と、慢性化の解決はまた別の見方、考え方が必要になります。ご相談はカウンセリングフォームから。
私たちもあなたと同じように、悩んでいました。でも今は...
2025年6月12日12:00 / 投稿者:kazuyuki terada