大人ニキビ、全然治らない

大人ニキビが全然治らない。というご相談


大人ニキビが「皮膚科の治療で治らない」「ピルでも治らない」「ストレスがないのに治らない」「ビタミンA導入でも治らない」など様々な経緯で「治らない」というご相談はあります。

  • 6年間、全然治らないニキビと戦っています。
    こんなに治らないのなら違う病気?と疑った日も何度もあり、根本治療がしたいけど、皮膚科では同じ薬を出されて終了し、美容皮膚科で治療を受けたけれど、何が根本治療かわからず受けてもまたできました。
  • 20歳になるまでは全くニキビが出来ませんでしたが、仕事のストレスからフェイスラインにニキビが出来てしまい、そこから全く治りません。治るどころか今はニキビ跡も酷い状態で、化粧をとると憂鬱な気分になります。
  • 低用量ピルを服用していますが、今のところ効果はみられず、ニキビも減らず、肌は荒れる一方。
    できることは色々やっていますが、もうどうしたら良いか分からなくて、途方にくれています。

このような悩みの場合、ニキビを「治すこと」について、いくつかの誤解を解いておく必要があります。
順を追って考えていきましょう。

大人ニキビができるプロセス

大人・思春期と関わりませんが、ニキビは「肌表面の角質層が毛穴をふさぐ→皮脂が出れなくなる→ニキビ菌による炎症」といったプロセスの結果です。

大人ニキビのプロセス

「部位別」の話は様々ありますが、ニキビが出来た場所で「上記のプロセスが進行した」と考えることが大切です
(参照:ニキビ・ニキビ跡解消のコツ)

大人ニキビの原因とされるもの

ニキビを形成する諸要因は、大きく「肌表面」「皮脂」「菌」になります。

そのため「肌表面を厚くする要因」「皮脂量を増やす要因」「菌が増える要因」は、それぞれ「ニキビの原因」と言えてしまいます。

大人ニキビの原因

乾燥や肌荒れは肌表面を荒らしたり、厚くすることもあります。今ならマスクの擦れも過度になると、肌を荒らします。
また生理前には皮脂量が増えますし、ふさがった毛穴では好脂性・嫌気性のニキビ菌は増えやすくなります。

たとえば「ストレスは大人ニキビの原因」と言われますし、ストレスが肌表面の形成に影響を与えることはあります。
だから間違いでもないのですが、ストレスが原因であればもっと多くの方がニキビに悩んでいるはずです。

したがってストレスも”人によっては「きっかけ」「悪化要因」”と、暫定的に押さえておきましょう。

これは他の要因にも言えることで、「治したい」という気持ちが、「特定の原因があるはず」という推測を誘発します。
なぜなら解決方法の提示も「特定の原因への対処」で済むからです。

しかし、肌で起きている事態は、かならずしもシンプルな因果関係ではありません。

(参照:ニキビ治療は対症療法なので、根本的に治したい。というご相談)

大人ニキビの治し方

上記に倣えば、ニキビの治し方はシンプルです。

大人ニキビの治療法、大人ニキビケア

ニキビは「肌表面が毛穴をふさぎ、皮脂が出れず→菌で炎症」ですので、それぞれに対して、

肌表面を剥離(ピーリング、ディフェリン、エピデュオ、ベピオ、デュアック、イソトレチノインなど)
皮脂量のコントロール(低用量ピル、アゼライン酸、ビタミンBサプリ、イオン導入、イソトレチノインなど)
殺菌(抗生物質、過酸化ベンゾイル、フォトシルクなど)

といった方法が「ニキビの治し方」になります。

もっとシンプルに言えば、「毛穴がニキビ状態になっている」ことがニキビですので、これを面皰圧出で除去してしまえば「ニキビは治った」といえます。

(参照:ニキビと治療薬に関連する記事 、皮膚科ニキビ治療との違いに関連する記事)

出続ける大人ニキビ、「治らない」なのか?

様々な方法でニキビは治せますし、それ自体が難しいわけではありません。

また、実際大半の方は「治せば解決」するものです。

しかし「治しても出続ける」ような状況になった場合、お悩みの立場では「治らない」と感じます。

なぜそう感じるのか?

大人ニキビが完治しない理由

それは上記にあるように、「シンプルな因果関係-原因と解決方法-」があるはず、という事前の設定による事もあります。

(参照:「何をしてもニキビが治らないのはなぜ?」というご質問)

「大人ニキビの完治」とは?

しかしニキビは「肌表面・皮脂・ニキビ菌」といった、普通に誰の肌でも存在するもので構成されます。

大人ニキビの慢性化

これらのバランスが「ニキビができやすいバランス」のままでは、どのように治しても「ニキビはできやすいまま」です。

肌と治療法の組み合わせや経緯によっては、このバランスは悪化することもあります。

「肌表面・皮脂・ニキビ菌」は無くなるものではないので、「シンプルな因果関係-原因と解決方法-」のイメージによる「完治」「根本治癒」という考え方と「なじまない」問題でもあります。

「完治と再発のくり返し」がありうるのです。

(参照:長期ニキビの解決方法。ニキビ治療と別の選択肢

ニキビが出続ける肌で起きていること

このように「ニキビができやすいバランス」の肌では、トラブルが起きやすく、続きやすい結果、ニキビもできています。

そうなると「ニキビができやすいバランスを根本的に治したい」と考えがちですが、肌のバランス自体は病気ではありません。

誤解されがちな大人ニキビの完治

肌表面のバリアを厚くする必要があれば、肌は厚くします。
皮脂を増やす理由があれば、増やします。
そうして条件が揃えば、ニキビ菌は過剰に増えます。

いずれも一時的に除去や抑制することは可能ですが、これらの諸要因が重なってできたバランスですから、丁寧に「肌が健康でキレイな状態」に誘導していかなければなりません。

これはニキビ自体の問題ではなく、肌のバランスの問題ですので、「ニキビの治療」ではなく、「肌のリハビリ」のようにとらえておくことが必要です。

くり返す大人ニキビを解決するには

一つ一つのニキビを治すことは難しいことではありませんし、治し方のバリエーションも様々です。

でも「治してもできる」「治ったのに再発」という場合、「根本的に治ればニキビができない・完治すればニキビができない」という考え方が通用しません。

「根本的に治ればもうできない(=根本的に治ってないから出続ける)」という考え方と、「実際に肌で起きている問題にズレがあるのです。

このズレを理解して、肌のバランスを変え、維持していくことが重要なポイントになります。
ご相談はカウンセリングフォームから。

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2021年6月11日15:13 / 投稿者:kazuyuki terada