「大人ニキビが治る化粧水選び」が上手くいかない理由とは?


ご質問やご相談の中に、

  • 「大人ニキビが治る化粧水を教えて下さい」
  • 「口コミでいいと言われてる化粧水を使っていますが効きません」
  • 「化粧水でしっかり保湿していますが治りません」
  • 「ウチの娘は大人ニキビでしょうか?思春期ニキビでしょうか?」
  • 「大人ニキビ用の化粧水を使っていますが、どんどん悪化します」

など。

化粧品・化粧水には何らか「効くイメージ」があるようです。宣伝や口コミなどの大量の情報イメージがありますから、あなたも「大人ニキビを治したい」一心で、色々調べた結果、「宣伝をたくさん見てしまっている」可能性が大いにあります。

その結果、「合う化粧品さえ見つかれば治るはず」だから「合う化粧品選びが大事」と誤解されている方も少なくありません。

でももし、「大人ニキビ」自体が誤解が多い上に、「化粧水」に関しても誤解が多いままなら、あれこれとスキンケア、ニキビケアを続けても、キレイになれたはずの問題を、長引かせることにもなりかねません。

まずは、宣伝に含まれる誤解をほぐすことから始めていきましょう。

大人ニキビに多い誤解

よく、「思春期ニキビ、大人ニキビの原因は…」といった宣伝があります。

たとえば思春期ニキビでは、

「思春期ニキビは皮脂が原因」「思春期ニキビの原因は洗顔法の間違い」「思春期ニキビはホルモンバランスの変化が原因」・・・

では大人ニキビの原因が何かというと、

「大人ニキビの原因はホルモンバランス」「大人ニキビの原因は生活習慣」「大人ニキビは乾燥が原因」「思春期ニキビはホルモンバランスの変化が原因」・・・

このように、何とでも言えてしまうのが「大人ニキビ」、とも言えます。
実際色々見ていると、思春期も大人も同じことが書いてあったり、真逆が書いてあったりと、その宣伝の都合に合わせた「ニキビの原因」が書いてあるだけです。

そして重要なポイントは「思春期か大人か」ではありません。

ニキビ自体は人口の約9割が経験するありふれた肌トラブルです。しかし、多くの場合、何もしなくても放っておけば、すぐにキレイに消えていき、慢性化することはありません。

より重要な事は、「ニキビが長期化したり、悪化しやすいかどうか」であったり、「他の肌トラブル(ニキビ跡や赤み、乾燥やベタつきなど)を伴うかどうか」です。

後者の場合であれば「思春期か大人か」といった セグメントの話ではなく、それ自体の問題の解決が、より重要になるからです。それは年齢の問題ではありません。(参照:20歳からの大人ニキビを解消して、楽しい20代を取り戻すには混合肌の大人ニキビを根本解消して、顎から美肌になる方法

化粧品に多い誤解

化粧品、とくに化粧水には「合う合わない」についての話が多く、「何を選ぶか」について、こだわりが多く表明されるのが化粧水です。日本人は「水」について、こだわりが多いそうです。そういうことも関係するのかもしれません。

もちろんある程度以上、肌が丈夫で健康な方の場合、何を使っても良い結果を得られるかもしれません。だから化粧品を誤解したまま「何を選ぶか?」が関心の中心になっても、特に問題はありません。

でもトラブルがおきやすく、それが長期化しやすい場合、化粧品を誤解したまま化粧品選びをくり返しても、なかなかいい結果には結びつきません

まず薬機法上、化粧品自体に「症状を治す作用」は無いので、「この化粧水を使ったら大人ニキビが治った」という話は、現象としてはありえますが、説明としては間違っています。(もちろん宣伝の嘘の可能性もあります。)

また化粧品の「合う・合わない」も、ほとんどの場合、感触の好みの話であったり、ブランディングのイメージの話です。化粧水もテクスチャーの感触・使用感で「何か良くなった感じがする」ように研究されていますので、そう感じることは不思議なことではありません。

特にニキビにお悩みの方を対象にしたものの場合、「即効性を感じさせる」目的で、角質を過度に除去するものもあり、この場合、すぐに「ツルッとした感じ」を得ることができます。

またエタノール等を多く含むことで、清涼感や、刺激により浸透している感じを得るなど、様々な錯覚がありますが、しばらくして感触に「慣れ・飽き」が出てくると、「最初は良くなったのに、だんだん効かなくなってきた」と感じます。
(参照:大人ニキビ用の化粧品でも、キレイになれない理由とは?化粧品の誤解と薬機法

大人ニキビの誤解と、化粧水・化粧品の誤解

まず、「大人ニキビ」というセグメント自体に、さしたる意味はありません。ある程度の年齢でも、条件が重なればニキビはできます。

問題は「慢性化しやすいか、悪化しやすいか、跡や乾燥、赤みなどの他の症状も伴うかどうか」です。これは思春期と同じです。

さらに「大人ニキビを治すには?」とかんがえると「ニキビのツブ」についての話になり、慢性化を止める話ではなくなり、「延々とツブを治す」ばかりで、問題が解決しないままニキビ跡が増え続けることにもなります。

そして、化粧水や化粧品をどれだけ選んでも、「治す対象」であるはずの「大人ニキビ」自体が、あるような無いような対象ですし、化粧品自体の「効果・効能」は錯覚です。

これは見ようによっては「無い病気を、無い効果で治す」ということになります。

このように「大人ニキビを治す化粧水探し」は二重の意味で、「問題を解決できない問題設定」になっています。(参照:「ニキビを治療すること」と「肌がきれいになる」は別問題ニキビの完治なら、「ニキビの原因と治療法」の見直しを

もちろん「合うものが見つかるまで選び続ける消費者」の存在は、供給側、サプライサイドにとっては「無限の市場」ですから、そちらサイドには歓迎すべきなのかもしれませんが。
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トラブルを起こしやすい肌とスキンケア

「大人ニキビ」については、先程もお話したように、ニキビのツブ自体の問題よりも、くり返しの慢性化や、ニキビ跡などの諸症状を伴うことが、より重要な問題です。

そして、これは「トラブルを起こしやすく、くり返しやすい肌」の問題です。

トラブルの症状自体は、このような肌で起きる現象のバリエーションの一部と考える方が、かえって問題の解決が容易になります。
(参照:肌トラブルとは?スキンケアの成果を取り戻す「肌質」考察

そして「トラブルを起こしやすい肌」そのものは、丈夫さの「程度問題」なので、これは「病気と治療」で解く問題ではありません

解決には適切なスキンケアの継続が必要になりますが、「化粧品を正しく選んで、間違ったケアを行う」のでは意味がありません。

そもそも「化粧品を正しく選ぶ」という考えかた自体が、すでにスキンケアを間違って理解しているから出てくる考えかたです。

スキンケアは「化粧品の効き目の組み合わせ」で行うものではなく、あくまでも肌を「何のために、どのようにしておくか、そのためにはどう扱えばいいか?」という考えかたが重要になります。

大人ニキビの解決に、本当に必要なこととは?

以上のように、「大人ニキビの原因」について、宣伝をもとに色々調べて、解決するはずの「効く化粧品」を頑張って使っても、肌の状態を正常に形成・維持できないままであれば、得られる結果は同じです。

まず重要なことは「ニキビの原因と対処」ではなく「肌トラブルが続くことの解決」です。

みなさん「ニキビが続く状態の解決」を「ニキビが治った」と考えていますが、肝心の「ニキビを治す方法」や「ニキビ予防の方法」の方は、「ニキビのツブの壊し方」に過ぎません。

「大人ニキビ」や「化粧品」について誤解したまま問題を解決しようとしても、場合によっては肌の状態を悪化させたり、とっくにキレイに解決できていた問題を、長引かせることにもなりかねません。(「大人ニキビです」というご相談のほとんどが長年お悩みの方です。)

根本的な解決には、まずは自分の肌の置かれている状況を俯瞰的に理解し、その中で適切なゴールと、ゴールへの道筋を知ることです。

もしあなたが、本気で大人ニキビを解決して、肌を健康にキレイにしたいなら、まずはWEBカウンセリングからご相談下さい。

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2014年3月4日22:15 / 投稿者:kazuyuki terada