ピルが効かなくなってきた
ピルとニキビについて、ご相談が多いですが、中には
- 最初は皮膚科に通っていましたが効果がなくホルモンバランスが原因と知り、ピルを処方してもらいました。1年くらいは効果を感じでいたのですが飲み続けるうちに、またでき始め、種類を変更したり中止したりを繰り返し。
- ピルを飲んでいる間はニキビが少なくなりましたが結局治らず、ダラシン・ペピオゲルを3年以上使うも、無くなることがありません。
皮膚科に行っても同じ薬を出されるだけ。ピルを再開しましたが、今度は効果が全くなくなり服用もやめました。一生治らないのかと思うと病んでしまいます。 - 皮膚科の塗り薬も特に効果はなく、肌が弱くなってしまっただけのように感じます。飲み薬も最初だけ効果があってだんだん効かなくなります。産婦人科にてピルの服用も行いましたが結果は上記同様です。ケミカルピーリングやレーザーも使いましたが、一部治って他でできて結局…と言った感じです。
といったご相談もあります。多くは「ピルを止めたら再発」というものですが、この場合はどう考えればいいか?
もくじ
ニキビとは
ニキビは「肌表面のバリア層が毛穴をふさぎ→皮脂が出れず→ニキビ菌が増え炎症」といったプロセスが毛穴で起きた結果です。
「大人ニキビ・ピル」の話を調べる方は「ホルモン異常でできるブツブツ」とイメージされていることが多いのですが、性ホルモンの状態は皮脂に影響しますので、皮脂の増減はニキビ形成の影響要因の一つ、と整理しておいてください。
ピルに期待されるニキビへの効果
基本的に女性の、女性ホルモン(エストロゲン)と、黄体ホルモン(プロゲステロン)のバランスは生理周期で変化しています。
生理前などは黄体ホルモンの影響で、皮脂増→ニキビ増という流れがあり、これが「生理前にニキビができやすい」というお悩みの背景になります。
(参照:ピルでも悪化・再発をくり返す大人ニキビ。健康的な肌を取戻す方法)
ニキビでよく使用される低用量ピルにはエストロゲンとプロゲスチン(合成ステロイドホルモン)が含まれ、脳に誤解を生じさせることで、ホルモンバランスの変動は緩和され、皮脂の増減は落ち着き、ニキビの要因・リスクは下がります。
(参照:ホルモンバランス改善でもニキビが治らないご相談)
効かなくなってきた肌はどうなっているか?
とはいえニキビを形成するのは、肌表面のバリア・皮脂・ニキビ菌で、どれもニキビ肌でも健康美肌でも存在します。
皮脂もゼロにはなりませんので、バリアが毛穴をふさぎ、皮脂が出れない状態を作れば、ニキビができる事は不思議なことではありません。ニキビの要因が重なりやすい肌では、女性ホルモンの影響(ニキビの要因の一つ)が減ったとしても、ニキビ化リスク自体は存在しますので、ピルが効いていた場合でも、効かなくなることはあります。(なので成人男性でもニキビの慢性化は起きます。)
また、ピルが効いた場合でも、ニキビの要因が重なりやすい肌のままなら、「ピルを止めたらニキビ再発」にもなります。
ニキビやニキビ治療について誤解が多い点を整理しておく
ニキビ、ニキビ治療には誤解が多くあります。
まず、ヒトの毛穴の構造上、要因が重なれば「毛穴のニキビ化」は生じます。「肌や身体の異常でできるブツブツ」とは違う種類のものです。
またニキビ治療は「対症療法」です。ニキビに対して「バリアの除去・皮脂抑制・殺菌」等の対処をすることでニキビを治します。
それは同時に「肌に必要なものの除去・抑制」にもなります。
そのため、医療的な治療でニキビが減ることは、「肌がノーマルになったから」とは限らず、要因が重なりやすい肌では、治療を終えて「薬や治療の作用」が無くなることで、しばしば再発します。
また、薬の効き目以上に要因が重なったり、効き目が狙う以外の要因が重なるようになれば「効かない」ということも起きます。
いずれにしても「治している(対症療法している)」のに「治らない(肌がノーマルにならない)」という、「行動と期待のズレ」はよくあります。
ピルが効かなくなったニキビ解消はどうすれば?
上記のように、ニキビは「バリア・皮脂・ニキビ菌」といった「美肌でもあるもの」で、できます。
ニキビを治すため、これらを除去・抑制はできますが、「薬が効いている状態」の効果であり、その効果も「肌がノーマルになった効果」とは違うものです。
肌がどうなればいいのか?
まずはカウンセリングフォームからご相談ください。
私たちもあなたと同じように、悩んでいました。でも今は...
2024年12月5日12:00 / 投稿者:kazuyuki terada